断酒 6日目。
朝は5時に起きた。
お湯を沸かしコーヒーを煎れる。
子供の寝顔を見ながら、本を読む。
パソコンから小さい音量でジャズが流れる。
断酒により、夜もよく眠れるようだ。
そして、朝はすっきりと起きれることがなによりも嬉しい。
晩酌も楽しいけど、いつまでも何杯も飲んでしまうし、記憶なくして、暴れて、次の日に後悔を続けてきた。
30年前
父親の姿もそうだった。
母からはこんな酒飲みになってはいけないと。
家族を守れる父親になりなさいと言われ続けてきた。
そうならないと絶対にわかっていた。
それなのに、同じことをしてしまったのだ。
激しい罪悪感と自己否定の渦に落ちていった。
そこから抜け出すことができず、どんどん苦しみが強くなった。
自分はダメな人間だ。
家族を持つことはできない人間だ。
子供にとってこんな父親はいない方が良い。
ぐるぐるぐるぐる。
せっかくのドライブに出発したけど、運転ができなくなってうずくまった。
家族の声が自分の怒声で消えてしまう。
精神科を勧めてくれた奥さんには本当に感謝している。
それでも。それでも、自分の心配をしてくれたのだ。
治療を続けながら、なんとか立ち直りたかった。
同時にアルコール依存症の治療もしたいと申し出たが、うつ病の方を優先することになった。
今は、うつ症状は少ない。
お酒を飲まないことが、自分を守っているようだ。